お金のしくみや歴史

お金の本質に迫る! お金は”モノ”なのか? いや、お金は、”システム”だ! 目に見えないことこそ重要

お金はシステム
今回の記事の概要
読了時間:10分ほど

記事の目的:正しいお金の認識を身につけること
記事の効果:見える世界が違ってくる

お金は”モノ”じゃなくて、”システム”

お金はシステム

今日の記事は、お金の本質に迫るシリーズ第4弾です。

テーマは、「お金は、”モノ”じゃなくて、”システム”」です。

 

お金シリーズは、Rの記事を最初から読んだほうが面白く理解できるので、そちらの確認をお願いします。

第1弾 >>「【必見】あなたの財布に入っているそのお札。それは誰のお金?」

第2弾 >>「【衝撃】あなたのお財布に入ってるそのお札って、誰かの借金だったって本当!?」

第3弾 >>「ビットコインを始めとする仮想通貨は、はたしてお金(貨幣)として機能するのか?」

 

さて、今回の記事の話に戻りましょう。

「お金は、”モノ”じゃなくて、”システム”」?

まだ、これだけだと、理解するのに苦労するでしょう。

言葉をもう少し加えて、言い換えましょう。

 

お金の本当の正体は、貝殻や金属などの手に持って触れる物理的な”モノ”ではなく、目に見えず、手に触れられない、信用と負債の関係を処理する”システム”、と言い換えましょう。

どうでしょうか?

かなり具体的になりました。

でも、結論だけ言われても理解できないと思いますので、以下説明していきますね。

 

*本記事の一番上にある画像が、システムということをイメージしやすいかもです。

全てはある島から始まった 太平洋に浮かぶ島 ヤップ島

ヤップ島

突然ですが、皆さんは、太平洋に浮かぶ島「ヤップ島」をご存知ですか??

おそらく、知らないと思います。知っていたら、かなりお金の歴史に詳しい方ですね。

 

ヤップ島の場所

引用:Googleマップ

 

西太平洋の孤島と言ってもいいでしょう。

グーグルマップで示した赤い点が、ヤップ島の場所です。

現在はミクロネシア連邦に属している島です。

 

ヤップ島の石のお金 その名も「フェイ」

「お金の話なので、何で西太平洋の孤島が出てくるの?」

そう思った方が多いでしょうね。

 

この島をここで紹介したのは、お金の本当の正体を理解するのに重要だからに他なりません。

もっと説明すると、このヤップ島のお金のシステムが、まさにお金の真の正体を理解するのに役立つからです。

 

ヤップ島では、マネーとして「フェイ」という巨大な石が使われていました。

いきなり「フェイ」とか言われても、フェーイwって感じでしょうが、もう少し付いてきてください。

 

フェイ

出典:Wikipedia

 

この写真が、ヤップ島で使われていた「フェイ」と呼ばれるお金です。

デカくないですか!?

Rは最初に見たときにあまりのデカさに笑ってしまいました(笑)。

4M弱ある「フェイ」もあるそうですよ…。

 

単なる大きな石に過ぎない「フェイ」が実用に堪えうるのか?

普通に考えると、「こんなに大きな石がお金や交換手段として機能するのか?」というような疑問が出てきますよね?

この疑問こそが、お金の真の正体をあぶり出す、絶好のチャンスになるのですよ。

 

答えは、実用に堪えないです。

当たり前です、こんなに大きかったら、持ち運びも出来ないし、現実の決済で使用できるはずがありません。

 

この「フェイ」ですが、特徴を述べておくと、交換手段として使用される場合も、元の置き場所から移動されない。

誰も見たことが無い海の奥底に眠っている伝説の「フェイ」もお金として機能する。

上記のような、意味不明な特徴を備えているのです。

 

今、Rは意味不明と言いました。

それは、私たちが、お金を”モノ”として認識している場合です。

 

「フェイ」は媒介物(トークン)に過ぎない

トークンって言葉を聞いたことがありますか?

象徴や表象という意味です。わかりづらいですね。

 

媒介物といった方がいいかもしれません。

これでも、わかりづらいと思うので、Youtuberを例にとって説明してみましょう。

 

まず、Youtuberですが、Youtubeに動画を上げ、その広告収入を得る職業のことです。

Youtuberが一番大切にしているのは、自分の認知度や視聴者との信頼関係です。

そして、それをつなぐのがYoutubeというサイトです。

つまり、Youtubeというサイトはトークン(象徴、表象、媒介物)なわけですね。

 

Youtuberが1番恐れているのは、認知度が無くなってしまうことや信頼関係が崩壊することだからです。

Youtuberの富の源泉は、認知度と視聴者との信頼関係にあるわけです。

極端なことを言えば、Youtubeが閉鎖されても、認知度と信頼関係さえあれば、他のサイト(媒介物、トークン象徴、表象)を通じて、やり直しが効くのです。

まぁ、もうYoutuberという名前じゃないでしょうけどね(笑)。

 

話をまとめると、Youtuberの富の源泉の真の姿は、自らの認知度と視聴者との信頼関係(本質、目に見えないもの)であって、Youtubeというサイト(媒介物、トークン、表象、象徴、目に見えるもの)では無いということです。

 

さぁ、ここで話を元に戻しましょう。

 

ヤップ島でお金として現れていた「フェイ」はトークンである、と言いました。

じゃぁ、「フェイ(お金)」の真の姿は何なんでしょうか?

これこそが、お金(マネー)の本質に迫る質問であります。

 

ヤップ島の島民は、債権(信用)と債務(負債)の記録を帳簿につけていた

債権と債務の記録?

また難しい言葉が出てきました。

でも、Rのお金シリーズの第一弾で既に、説明がされています。

そのときには、信用(債権)と負債(債務)という言葉で置き換えられていました。

 

信用と負債の関係を理解するために、第1弾の記事から引用してきましょう。

具体例を使いながら説明します。

*お金がない世界を想像してください。

 

登場人物はRとコンビニの店員の2人です。

 

コンビニには様々な商品が陳列されています。

Rはその中から、アイスが食べたいと思いました。

 

アイスをレジに持っていき、Rはアイスを手に入れようとします。

でもお金が無い世界です。

どうするか?

 

ここで、負債の話が出てきます。

 

R

このアイスをください!

コンビニ店員

何と交換してくれるんですか?

 

ここで、RはAmazonで新発売のボールペンを予約していたのを思い出します。

R

今度、新発売のボールペンと交換するのはどうですか?後ほど、お持ちします。

コンビニ店員

あの新発売のボールペンですか。承知しました。取引成立です。

 

無事にRはアイスを手に入れることができました。

Rは、何を使って、アイスを手に入れましたか?

負債(信用)です。

 

「後で、新発売のボールペンを持参しなければならない」という負債です。

負債とは誰かに負っている義務のことです。

ここで、一度、図を使って整理してみましょう。

 

信用と負債の関係

Rは「コンビニ店員に後日、新発売のボールペンを持参しないといけない」義務があります。つまり、負債です。

一方、コンビニ店員は、「Rから後日、新発売のボールペンをもらう」権利があります。

ここでの、ポイントは同時決済では無いという点です(タイミングがずれる決済)。

さらに言えば、信用(債権)と負債(債務)は表裏一体の関係ということです(Rから見れば負債、店員から見れば信用)。

 

Rは後日と言っているので、同時決済では無いです(信用取引とも言える)。

コンビニ店員は、Rに対して「信用」を与えたということです。

逆に言えば、Rはコンビニ店員に「負債」を与えたということです。

 

ヤップ島の島民は、この様な取引(信用と負債の関係、債権と債務の記録、システム)を帳簿につけていたのです。

さぁ、だんだんお金の本当の正体が見えてきたのでは無いでしょうか?

 

お金のホントの姿は、信用と負債という関係を処理するシステムです

お金の正体は信用と負債の記録

そうです。

お金の真の正体は、この信用と負債の関係を処理するシステム、のことです。

このシステムがお金の本質です。

 

お金の本当の正体は、信用と負債という目に見えない抽象概念を処理するためのこれまた目に見えないシステムです。

目に見えない概念を、これまた目に見えないシステムで処理するので、お金は相当ややこしいです(笑)。

 

そして、人間は抽象概念を操るのはそれほど得意ではありません。

そこで、現実の経済であえて目に見えるように&物理的に手で触れられるようにして、その理解を助ける”モノ”が紙幣であり硬貨などの”トークン”です。

 

すでに見たように、硬貨など、実際に手に触れることができて、腐ったり壊れたりしない通貨がマネーであり、その上に債権と債務という手品のような実体のない装置が作られているのだと、どうしても考えてしまいがちだ。

だが、現実はその真逆である。譲渡可能な信用という社会的な技術こそが、基本的な力であり、マネーの原始的概念なのである。

『21世紀の貨幣論』(2015)フェリックス・マーティン P46

 

お金の認識が180度変わります

パラダイムシフト

お金の本当の正体は目に見えないシステムなんです。

でも、皆さん、おわかりのように、紙幣や硬貨という本来はトークンに過ぎないものが、お金の真の姿だと多くの人が誤解しています。

また、主流派の経済学もこうした考え方を採用しています。

 

なぜ、このように多くの人が誤解してしまうかわかりますか?

人間は、目に見えるものを、信じるし、理解しようとするからです。

 

自分で目に見えるもの、手で触れられるもの、まぁ、安心感がありますよね。

お金のしくみに限らず、人間の世界観の認識の仕方です。

目に見えないものよりも、目に見えるものを重視してしまう。それが人間。

 

でも実は、往々にして、目に見えないものが大切だったりするんですよね。

お金はその典型例でしょうね。

 

お金は目に見えないものだらけで、構成されています。

信用(債権)だの負債(債務)だのシステムだのと、とにかくややこしいです。

 

でも、資本主義を生きる我々は、きちんとお金の正体をしっかりと認識しておかないとなりません。

なぜなら、お金の影響力は大きいし、認識の仕方によって、世界の見え方が大きく変わってしまうからです。

 

コペルニクス的転回とは、まさにこのことです

コペルニクス

出典:Wikipedia

これは、有名な地動説を唱えたコペルニクスの写真です。

 

コペルニクスが生きていた時代は、地球の周りを太陽が回っていると多くの人が考えていました(天動説)。

その天動説の考え方は、それはそれはもう多くの人の脳裏にこべり付いてるわけですね。

 

しかし、コペルニクスは違いました。

その真逆で、地球が太陽の周りを回っていると説きました(地動説)。

180度考えが違います。

 

その結果は、皆さんもう知っていますよね。

コペルニクスの考え方が正しかったわけです。

 

さぁ、お金の認識の話に戻しましょう。

主流派の経済学も世界中のほとんどの人も、紙幣や硬貨というトークンがお金の真の姿で、信用や負債は副次的なものに過ぎない、と考えています(天動説)。

 

でも、本当は真逆です。

信用や負債という関係こそがお金の真の姿であり、紙幣や硬貨はそのトークンに過ぎない、です(地動説)。

Rは現代のコペルニクスかってww。

 

たかがものの捉え方だけど、されどものの捉え方です。

天動説をもとに、科学の発展はありえましたか?

 

そんなことはありませんよね。

地球が太陽の周りを回っているという正しい認識が無ければ、研究は進まなかったはずです。

 

お金の捉え方も一緒です。

正しいお金の捉え方をしなければ、間違えた結論を導き出してしまう恐れがあります。

日々の生活からマクロ経済の経済政策まで、お金が関わる範囲は広いです。

 

お金はシステムだから、そのトークンは何でもOK

お金は”モノ”じゃなくて、”システム”だと理解できれば、ヤップ島の「フェイ」がなぜ存在していたのか、わかりますよね?

 

つまり、”モノ”として現れるトークンは何でも良いということです。

巨大な石だろうが、貝殻だろうが、硬貨だろうが、紙幣だろうが、バナナの皮だろうが、眼鏡だろうが、本当に何でも良いんですよ。

なぜなら、お金の本質は信用と負債の関係を処理するシステムだからです。取引が円滑に処理できれば、その補助物であるトークンは理論的には何でもOKなんです。

 

まぁ、一応、信用貨幣理論という考え方があって、お金になるためには、5つの条件を満たさないといけませんがね。

これは、Rのお金シリーズの第1弾で説明しています。一応、再掲だけしておきます。

お金として機能するための5条件

  1. 信用と負債の関係であること
  2. 通貨単位が明確であること
  3. 譲渡性があること(誰かに譲り渡せること、相手が拒否しない)
  4. 債務不履行の可能性が極めて低いもの(デフォルトが無いもの)
  5. 莫大な流動性があること(市場に出回る量が多いこと)

 

この記事で伝えたかったこと

  • お金の本当の正体は、貝殻や金属などの手に持って触れる物理的な”モノ”ではなく、目に見えず、手に触れられない、信用と負債の関係を処理する”システム”である。
  • 信用や負債という関係こそがお金の真の姿であり、紙幣や硬貨はそのトークンに過ぎないということ。
  • 人間は、目に見えるものを、信じるし、理解しようとする。でも実は、往々にして、目に見えないものが大切だったりする。
  • 日々の生活からマクロ経済の経済政策まで、お金が関わる範囲は広い。正しいお金の捉え方をしなければ、間違えた結論を導き出してしまう恐れがある。

 

さぁ、今回も骨太の1記事になりました。

お金のシリーズも今回で第4弾です。ここまで理解できていれば、お金の理解にかんしては、かなりの上級者といって良いでしょう。

次回以降のお金シリーズでは、正しい認識ができると解決できる問題が色々とあるので、それを検証してみましょう。

ABOUT ME
公務員 投資家R
公務員 投資家R
20代地方公務員。投資、公務員、読書、映画などの情報を発信しています。21世紀は「信頼と信用」が何よりも重要になってくると考えて、ブログを運営しています。利益だけを追わない、信用を貯める。利益は後から結果的についてくる。

POSTED COMMENT

  1. タクコロ より:

    本日も楽しく観させていただきました!
    信用と負債のシステムがお金の本質であるということを頭の隅において、これからの資産運用にいかしていきたいです。

    • いつもブログを見ていただきありがとうございます!
      お金のしくみが理解できたからと言って、お金がすぐに増えるわけではありませんが、後々役に立ってきます。
      資産運用や日々の生活にも活かせると思います!

  2. おみそ より:

    フェイでかいw
    普段触っているお金はあくまでも信用と負債の可視化手段として存在しているだけのものなんですねぇ、面白いです!
    それを踏まえると、今後お金というシステムがどういう形を取っていくのか、色々想像出来てとても楽しいですねー。

    • フェイでかすぎですよねw

      >>普段触っているお金はあくまでも信用と負債の可視化手段として存在しているだけのもの
      本当にそのとおりです。こういう仕組みを解明する作業にわくわくしちゃうんですよね(^o^)

      信用と負債がお金の真髄なので、電子でも何でも良いんですよね。
      日銀も電子円を計画してるみたいですしね。

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